中古マンション vs 新築|投資するならどっちが儲かる?
中古マンションと新築マンション、投資するならどちらが有利?利回り・リスク・値下がり率・融資条件を徹底比較。サラリーマン大家が実際の数字で検証した結論と、初心者向けのベストアンサーを紹介します。
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「新築と中古、どっちが儲かるの?」永遠の論争に決着をつける
不動産投資でマンション投資をしようと思ったとき、必ず悩むのが「新築か中古か」問題。
「新築のほうがキレイだし、入居者もつきやすそう」 「中古のほうが安くて利回りがいいらしい」
どっちも正しいし、どっちにもメリット・デメリットがある。大事なのは、自分の投資目的に合ったほうを選ぶこと。
この記事では、中古マンションと新築マンションを投資の観点から徹底比較して、「あなたにとってのベストアンサー」を導き出していきます。
新築vs中古、7つの観点で比較
1. 物件価格
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 価格帯(ワンルーム) | 2,500〜4,000万円 | 1,000〜2,500万円 |
| 価格帯(ファミリー) | 4,000〜8,000万円 | 2,000〜5,000万円 |
中古のほうが明らかに安い。同じエリア・同じ間取りなら、中古は新築の5〜7割程度の価格で買えることが多い。
2. 利回り
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 表面利回り(目安) | 3.5〜5.0% | 5.0〜8.0% |
| 実質利回り(目安) | 2.0〜3.5% | 3.5〜6.0% |
利回りは中古の圧勝。物件価格が安いのに、家賃はそこまで変わらないからね。新築の家賃が10万円の物件と同じエリアの築15年中古の家賃が8.5万円だとして、物件価格が半分以下なら、利回りは中古のほうが断然高い。
3. 値下がりリスク
ここが新築の最大の弱点。
新築プレミアムって聞いたことあるかな?新築マンションには「新築」というだけで上乗せされた価格(デベロッパーの利益・広告費など)が含まれてる。この「新築プレミアム」は、誰かが住んだ瞬間に消える。
一般的に、新築マンションは購入直後に10〜20%値下がりすると言われている。3,000万円の新築を買った瞬間に、市場価値が2,400〜2,700万円になるイメージ。
一方、中古マンションはすでに新築プレミアムが剥落した状態なので、値下がり幅が小さい。特に築10〜20年くらいの物件は、価格がかなり安定している。
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 購入直後の値下がり | △10〜20% | ほぼなし |
| 10年後の値下がり | △20〜30% | △5〜15% |
4. 融資条件
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 融資期間 | 35年が取りやすい | 築年数により短くなる |
| 金利 | やや低め | やや高め |
| フルローン | 取りやすい | 築浅ならOK |
ここは新築が有利。銀行は新しい物件のほうが担保評価が高いので、融資条件が良くなりがち。特に融資期間は「法定耐用年数−築年数」で計算されることが多いので、中古は融資期間が短くなる→月々の返済額が大きくなる→キャッシュフローが厳しくなるという流れに注意。
5. 修繕コスト
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 購入後の修繕 | しばらく不要 | 早めに発生する可能性 |
| 設備の寿命 | 新品なので長い | 交換時期が近い場合も |
| 修繕積立金 | 安い(最初は) | 段階的に上がっている |
新築は買ってからしばらくは修繕費がかからない安心感がある。一方、中古は給湯器やエアコンなど、設備の交換時期が近づいている可能性がある。
ただし注意したいのが、新築マンションの修繕積立金は最初だけ安く設定されているケースが多いこと。5年後、10年後に段階的に上がっていく計画になっていることがほとんど。中古はすでに値上がりした後の修繕積立金を払うことになるので、将来の上昇幅は小さい。
6. 節税効果
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 減価償却費 | 少ない(耐用年数が長い) | 多い(耐用年数が短い) |
| 節税効果 | 小さい | 大きい |
ここは中古の圧勝。特に築古物件は簡便法で耐用年数が短くなるので、年間の減価償却費が大きくなり、節税効果が高い。
例えば、築25年の木造アパートなら簡便法で4年で償却。年間数百万円の減価償却費を計上できる。減価償却の詳しい解説は節税テクニックの記事をどうぞ。
7. 入居率・客付け
| 新築 | 中古 | |
|---|---|---|
| 入居率 | 高い(新築は人気) | やや低い(立地による) |
| 家賃設定 | 高めに設定可能 | 相場に合わせる必要 |
新築は「新しい」というだけで入居者に人気。最初の入居者は比較的すぐ見つかることが多い。でも、2人目以降の入居者にとっては「築1年の中古」。新築プレミアムの家賃は維持できず、徐々に下がっていく。
中古は最初から相場家賃で募集するので、家賃が安定しやすい。立地が良ければ中古でも入居率は高い。
収支シミュレーション対決
具体的な数字で比較してみましょう。
新築ワンルームの場合
- 物件価格: 3,000万円
- 月額家賃: 10万円
- 管理費+修繕積立金: 月1.5万円
- ローン: 3,000万円、金利1.8%、35年
- 月々返済: 約96,000円
月間キャッシュフロー: 100,000 − 15,000 − 96,000 = △11,000円(赤字)
あらら。新築ワンルームは毎月持ち出しになるケースがめちゃくちゃ多い。「節税になるから大丈夫ですよ」って営業は言うけど、持ち出しは持ち出し。
中古ワンルーム(築15年)の場合
- 物件価格: 1,500万円
- 月額家賃: 8万円
- 管理費+修繕積立金: 月1.8万円
- ローン: 1,500万円、金利2.0%、30年
- 月々返済: 約55,400円
月間キャッシュフロー: 80,000 − 18,000 − 55,400 = +6,600円(黒字)
中古のほうがキャッシュフローがプラス!しかも投入する自己資金も半分以下。
正確な実質利回りと返済比率のシミュレーションは利回り計算の教科書|表面利回りと実質利回りの完全ガイドで計算式と実例を確認してください。
10年間の比較
| 項目 | 新築 | 中古(築15年) |
|---|---|---|
| 10年間の家賃収入 | 1,200万円 | 960万円 |
| 10年間のローン返済 | 1,152万円 | 665万円 |
| 10年間の管理費等 | 180万円 | 216万円 |
| 10年間のCF合計 | △132万円 | +79万円 |
| 10年後の予想売却価格 | 2,100〜2,400万円 | 1,100〜1,350万円 |
| 10年後のローン残債 | 約2,200万円 | 約1,000万円 |
| 売却損益 | △100〜+200万円 | +100〜+350万円 |
中古のほうがキャッシュフローで稼ぎ、売却時も利益が出やすい。トータルリターンでは中古に軍配が上がるケースが多いんです。
新築が向いている人
とはいえ、新築にもメリットはあります。新築投資が向いている人はこんな人:
- 長期保有を前提に、手間をかけたくない人: 修繕が当面不要なので、本当に放置できる
- 融資条件を最重視する人: 長期・低金利の融資が受けやすい
- 「新築」というブランドに安心感を感じる人: 精神的な安定は大事
- 相続対策がメインの人: 高額な物件で評価額を下げたい
中古が向いている人
- キャッシュフローを重視する人: 毎月手元にお金が残ることを重視
- 利回りを重視する人: 少ない投資額で効率的にリターンを得たい
- 節税メリットを最大化したい人: 減価償却の恩恵が大きい
- 複数物件を持ちたい人: 1件あたりの投資額が小さいので、分散投資しやすい
中古マンション投資の注意点
中古有利という結論に傾きがちですが、注意点もあります。
注意1: 管理状態の見極めが必要
中古マンションは管理状態がピンキリ。外観はキレイでも、配管がボロボロだったり、修繕積立金が不足してたりすることも。購入前に必ず管理組合の議事録と長期修繕計画を確認しましょう。
購入前のインスペクション(建物調査)の具体的な手順については購入前インスペクションの完全ガイドにまとめています。見落としがちなチェックポイントも網羅しています。
注意2: 築年数が古すぎると融資がつかない
築30年を超えるRCマンションや、旧耐震基準の物件は融資がつきにくい。融資条件についてはローン比較記事を参考に。
修繕積立金が不足している物件を引き継いだ場合の対策については修繕費の積み立て計画|3年間の実例と計算方法が参考になります。購入前に将来の修繕費用を試算しておくことが、中古投資の失敗を防ぐポイントです。
注意3: 出口戦略を忘れずに
中古物件は将来さらに古くなるので、出口戦略は慎重に。「いつ売るか」「いくらで売れるか」を購入前にシミュレーションしておくこと。
【2026年5月追記】2026年に入ってから「新築プレミアムが薄まってきた」という話を業者から聞くようになりました。都心部の新築マンション価格がここ数年で急騰し、新築を購入する一般消費者が減った影響で、新築の売れ行きが鈍化しています。一方で中古マンションは実需・投資需要ともに堅調。この傾向が続くと、中古の価格も徐々に上がってくる可能性があります。「中古のほうが安くて利回りがいい」という構図は今は正しいですが、先々は変わるかもしれません。購入のタイミングは慎重に見極めてください。
僕の結論:初心者は「築10〜20年の中古マンション」がベスト
ここまでの比較を踏まえた僕の結論。
初心者がマンション投資をするなら、築10〜20年の中古マンションがベストバランス。
理由:
- 新築プレミアムが剥落した後で、価格が安定している
- まだ法定耐用年数が十分に残っていて、融資が受けやすい
- 利回りと節税効果のバランスがいい
- 設備はある程度更新されている(orされていれば安心)
- 立地の見極めがしやすい(周辺環境が確定している)
新築は「キレイ」「安心」というメリットはあるけど、投資効率の観点からは中古に劣ることが多い。もちろん個別の物件によるけどね。
まとめ
中古マンション vs 新築マンションの投資比較をまとめました。
この記事のポイント:
| 観点 | 有利なのは |
|---|---|
| 物件価格 | 中古(新築の5〜7割) |
| 利回り | 中古(2〜3ポイント高い) |
| 値下がりリスク | 中古(新築プレミアムがない) |
| 融資条件 | 新築(長期・低金利) |
| 修繕コスト | 新築(しばらく不要) |
| 節税効果 | 中古(減価償却が大きい) |
| 入居率 | 新築(やや有利) |
結論: 投資効率を重視するなら中古。手間のなさと安心感を重視するなら新築。初心者には「築10〜20年の中古」がおすすめ。
どちらを選ぶにしても、物件選びの基本(立地・利回り・管理状態)は同じ。失敗しない物件選び7つのポイントも併せて読んで、賢い投資判断をしてください。
中古マンションを購入後にリフォームを考えるなら、トクラスのショールームで最新のキッチン・バスルームをチェックしてみるのもいいですよ。
よくある質問
Q: 中古マンションは融資期間が短くなるって本当?
A: 本当です。多くの銀行では「法定耐用年数 − 築年数」を融資期間の上限にします。RC造マンション(法定耐用年数47年)の築15年物件なら、最長32年の融資が目安。新築と比べて月々の返済額が大きくなりやすいので、キャッシュフローのシミュレーションを事前に必ず行ってください。
Q: 新築ワンルームの「節税」を勧められたけど、本当に節税になる?
A: 節税効果は本物ですが、それだけで判断するのは危険です。新築は減価償却が少なく、節税効果は中古より小さい。「毎月持ち出しが続くけど節税になるから大丈夫」という説明には要注意。節税より先に「キャッシュフローがプラスか」「返済比率は50%以下か」を確認してください。
Q: 中古マンションの「管理状態」はどう確認すればいい?
A: 購入前に管理組合の議事録・長期修繕計画・修繕積立金の積立状況を取り寄せてください。議事録に「修繕積立金が不足している」「大規模修繕の計画が遅れている」などの記述があれば要注意。仲介業者に依頼すれば基本的に開示してもらえます。
【2026年5月追記】2026年に入って中古マンションの実需・投資需要が引き続き堅調です。一方で築古物件の価格も上昇傾向にあり、「中古なら安い」という構図が少しずつ変わってきています。利回り計算を慎重に行った上で、焦らず物件を選んでください。