物件内見で必ず確認すべき20のポイント【最初の内見で即決して後悔した僕の反省】
不動産投資の物件内見で見るべき20のチェックポイントを解説。失敗経験をもとに、投資家目線での内見術を包み隠さず伝えます。初心者が見落としがちな盲点も。
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最初の物件を内見したのは、2022年の夏——あの蒸し暑い日のことをよく覚えています。
仲介業者に連れられて部屋に入った瞬間、「ここだ」と思いました。日当たりが良くて、駅から近くて、なんとなく「雰囲気がいい」。
内見から48時間後には申し込みを入れていました。
結論から言うと、後悔しました。
後悔した理由は一つではありません。エアコンの設置位置が悪く、退去時に入居者から修繕費請求が来た。管理組合の議事録を確認していなかったため、購入後に大規模修繕積立金の値上げを知った。排水溝の状態を確認していなかったため、入居直後に詰まりが発生して修繕費が発生した。
「なんとなくいい雰囲気」で即決した代償は、最初の1年で約22万円の予想外出費でした(購入価格1,520万円、自己資金320万円に対して決して小さくない数字です)。
この記事は、あの日の僕に伝えたい——物件内見で必ず確認すべき20のポイントです。
内見前に準備すること
準備1: 仲介業者から事前資料を取り寄せる
内見当日に初めて資料を見るのは遅すぎます。事前に以下を入手しておきましょう。
- レントロール(現行賃料・入居状況の一覧)
- 管理組合の議事録(直近3年分が理想)
- 修繕履歴
- 管理費・修繕積立金の金額
- 建物の耐震性(旧耐震か新耐震か)
特に議事録は重要です。大規模修繕の計画、積立金の不足、理事会の紛争——こうした情報が議事録に出てきます。「議事録を見せてもらえますか?」と一言言えるかどうかで、購入後のリスクが大きく変わります。
準備2: メモ・チェックリスト・スマホカメラの準備
内見は「見学」ではなく「調査」です。
スマホカメラは必須。気になる箇所をすべて写真に収めておきます。後で見返せるように、写真には「どこを撮ったか」のコメントをつけておくと便利です。
建物・外観のチェック(ポイント1〜6)
ポイント1: 外壁のひび割れ・雨漏り跡を確認する
外壁のひび割れ(クラック)は、建物の老朽化の目安になります。特に「構造クラック」(幅0.3mm以上の深いひび割れ)は修繕が必要なレベルです。
雨漏り跡は、外壁だけでなく建物の共用廊下の天井にも現れることがあります。シミやカビの跡があれば要注意です。
ポイント2: エントランス・共用部の清潔感
入居者の質と管理会社の管理レベルが反映されます。
郵便受けに不要なチラシが溢れていないか。共用廊下のゴミや自転車の放置はないか。掲示板の情報は新しいか。小さなことのように見えて、これらは「入居者の質」と「管理の丁寧さ」を如実に示します。
ポイント3: 駐輪場・駐車場の空き状況
「駐輪場が満車で自転車を置けない」という入居者のクレームは、実際にあります。
空室が多い場合は逆に注意が必要です。「住んでいる人が少ない=何か問題があるのか?」という視点も持ってください。
ポイント4: ゴミ置き場の状態
分別が守られているか。清掃状態はどうか。
ゴミ置き場が汚い建物は、管理が行き届いていないサインです。長期的な資産価値にも影響します。
ポイント5: 築年数と耐震基準の確認
1981年(昭和56年)6月以降に建てられた建物は「新耐震基準」適用です。それ以前は「旧耐震基準」であり、金融機関によってはローン審査で不利になることも。
築年数は当然見るとして、「旧耐震でも耐震診断済みか?」「耐震補強工事が実施されているか?」も確認ポイントです。
旧耐震・築古物件への投資判断については、築古アパート投資の可能性と落とし穴で詳しく解説しています。
ポイント6: 管理人・管理形態の確認
常駐管理か巡回管理か——これで管理クオリティが大きく変わります。
常駐管理の物件は空室リスクが低い傾向がありますが、管理費が高くなりがちです。費用対効果を含めて判断しましょう。
購入後の管理会社選びと付き合い方については、不動産管理会社の選び方と上手な使い方も合わせてご覧ください。
室内のチェック(ポイント7〜16)
ポイント7: 水回りの水圧・排水を全部流す
キッチン・洗面台・トイレ・浴室、全部の水を流してください。
水圧が弱い場合、給水管の老朽化が原因のことがあります。排水の流れが遅い場合は、詰まりや配管の問題が疑われます。——これを確認しなかったのが、僕の最初の後悔の一つでした。
ポイント8: 壁・天井のシミ・カビを確認する
雨漏りやカビの跡は、クロス(壁紙)の張り替えで隠されていることがあります。壁を手でさわって湿気を感じたり、カビの臭いがしたりする場合は注意が必要です。
特に浴室、洗面所、北側の壁は念入りにチェックしましょう。
ポイント9: 窓・サッシの建て付けと結露跡
窓の開閉がスムーズか確認します。建て付けが悪い場合、建物自体の歪みが原因のこともあります。
結露跡は、断熱性能の低さを示すサインです。特に冬場に入居する物件では、防寒対策への追加投資が必要になることがあります。
ポイント10: エアコンの有無と設置位置
投資用ワンルームでは、エアコンの有無と機種の古さを必ず確認してください。
古いエアコンは近い将来、交換が必要になります(工事費込みで10〜15万円程度)。また、設置位置が悪いと入居者の生活に不便が生じ、退去理由になることもあります。
ポイント11: コンセント・照明の数と位置
ワンルームマンションでは、コンセントの数と位置が生活の利便性に直結します。少ない・位置が悪いと、入居者満足度が下がり空室リスクにつながります。
ポイント12: 床の傾き・床鳴りを確認する
部屋の四隅を歩いて、床の傾きや「ミシミシ」という床鳴りがないか確認します。
床の傾きは建物の構造上の問題を示す可能性があります。スマホの水準器アプリを使って確認するのも有効です。
ポイント13: においのチェック
部屋に入ったとき、カビ臭さ・タバコ臭・ペット臭などがしないか確認します。特殊清掃が必要な「事故物件」だった場合、においが残っていることがあります。
事故物件かどうかは、仲介業者への質問と「大島てる」等のサービスで確認できます。
ポイント14: 収納スペースの大きさと状態
単身者向けワンルームでも、収納の充実度は入居者の選定に影響します。クローゼットの中の状態(カビ・臭い・破損)もチェックポイントです。
ポイント15: 給湯器の設置年と種類
給湯器の耐用年数は約10〜15年です。古い機種が設置されている場合、近い将来に交換費用(10〜20万円)が発生する可能性があります。
型番を写真に撮っておけば、製造年が確認できます。
ポイント16: インターネット環境の確認
2026年現在、インターネット環境のない物件は入居者に敬遠されます。光回線の導入状況、VDSL方式か光配線方式かを確認しておきましょう。
周辺環境のチェック(ポイント17〜20)
ポイント17: 最寄り駅までの実際の徒歩時間を計る
「駅徒歩○分」の表記は、不動産広告の基準(80m/分)で計算されます。実際に歩いてみると違うことも。
坂道・信号の多さ・夜間の照明の状況も確認しておくと、入居者視点での生活イメージがつかめます。
ポイント18: スーパー・コンビニ・病院の距離
単身者向け物件では、生活利便施設の近さが空室率に直結します。
「徒歩5分以内にコンビニとスーパーがあるか」「最寄りのコンビニは24時間営業か」——これだけで入居希望者数が変わります。
ポイント19: 周辺の騒音・嫌悪施設を確認する
昼間の内見では気づかない、夜間の騒音問題があります。可能なら夕方〜夜間帯にも物件周辺を歩いてみることをお勧めします。
嫌悪施設(廃棄物処理施設、墓地、高圧線など)が近くにないかも確認ポイントです。地図アプリで上空から確認すると見落としが少なくなります。
ポイント20: 将来の開発計画・再開発情報を調べる
物件周辺に大型商業施設や再開発計画がある場合、将来の資産価値上昇につながる可能性があります。逆に、工場跡地の開発や競合マンションの建設計画があれば、空室リスクが上がることも。
市区町村の都市計画情報や、地元の不動産業者からの情報が参考になります。
物件選びの総合的な判断基準については、サラリーマン大家の物件選び7つのポイントも合わせてご覧ください。
内見後にやること
内見メモをその日のうちに整理する
記憶は薄れます。内見後24時間以内に、写真とメモを整理しておきましょう。複数物件を内見した場合は、比較表を作ると判断がしやすくなります。
疑問点をリストアップして仲介業者に質問する
内見で気になった点は、仲介業者に質問します。「修繕履歴を見せてもらえますか?」「管理組合の議事録はありますか?」——これを言えるかどうかが、初心者と経験者の分かれ目です。
初回購入の具体的なフローは、初めての不動産投資:購入前チェックリスト完全版にまとめています。
まとめ:内見20チェックポイント一覧
建物・外観(6項目)
- 外壁のひび割れ・雨漏り跡
- エントランス・共用部の清潔感
- 駐輪場・駐車場の空き状況
- ゴミ置き場の状態
- 築年数と耐震基準
- 管理形態(常駐か巡回か)
室内(10項目) 7. 水回りの水圧・排水 8. 壁・天井のシミ・カビ 9. 窓・サッシの建て付けと結露跡 10. エアコンの有無と設置位置 11. コンセント・照明の数と位置 12. 床の傾き・床鳴り 13. においのチェック 14. 収納スペースの大きさと状態 15. 給湯器の設置年と種類 16. インターネット環境
周辺環境(4項目) 17. 最寄り駅までの実際の徒歩時間 18. スーパー・コンビニ・病院の距離 19. 周辺の騒音・嫌悪施設 20. 将来の開発計画・再開発情報
空室対策と入居者の集め方については、空室リスクを下げる5つの具体策も参考にどうぞ。
3年前の夏、「なんとなくいい雰囲気」で即決した僕が、今この20項目をチェックリストとして持っていれば——少なくとも22万円の予想外出費は防げたかもしれません。
内見は「見学」ではなく「調査」です。
緊張しなくて大丈夫です。ただ、一つひとつ確認することを怠らないでください。それが、長く続けられる不動産経営の基礎になります——そう思っています。