2棟目(2戸目)を買うタイミングはいつ?サラリーマン大家が経験から語る資産拡大の判断基準

不動産投資で2棟目を購入するタイミングと判断基準をサラリーマン大家が実体験で解説。ローン審査の現実、キャッシュフローの目安、失敗しない拡大戦略を紹介します。

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1棟目の物件を買ってから、しばらく経つと、こんな考えが頭をよぎります。

「次の物件、どのタイミングで買えばいいんだろう?」

僕もそうでした。最初の中古ワンルームを2022年の夏に購入し、半年ほどは「まずはこの物件で経験を積もう」と落ち着いていたのですが、入居者が安定して家賃が入り始めると、じわじわと「もう1戸」という気持ちが湧いてきました。

正直に言うと、焦りもありました。

「このまま1戸だけでは意味がない」「早く増やさないと」——でもその焦りが、実は最も危険だということを、後になって気づきました。

この記事では、2戸目購入を検討するタイミングと、判断すべき3つの基準を包み隠さず書いていきます。


まず「1戸目が安定した」と言えるまで待つ

マンションの鍵と書類

2戸目に動く前に確認すべき「1戸目の安定」とは、具体的に次の3点です。

① 満室稼働が6か月以上継続している

購入直後は管理会社が一所懸命入居者を探してくれることが多いです。でも、その後に退去が発生して「実は稼働率が低い物件だった」と発覚することがあります。

最低でも6か月、できれば1年の実績を確認してから、次に動くべきです。

② 月次のキャッシュフローが把握できている

家賃収入 − ローン返済 − 管理費 − 修繕積立金 − 保険料 = 実質キャッシュフロー

この計算が毎月できているか。「なんとなく黒字っぽい」ではなく、数字で把握できているかが大事です。

僕の1戸目(都内、家賃7.2万円)の実質月次キャッシュフローは、購入から半年後にようやく正確に把握できました。自己資金270万円、借入1,800万円(35年)で、毎月のCFは約1.8万円(税引前)でした。

③ 確定申告を1回経験している

不動産所得の確定申告は、想像より複雑です。経費計上のルール、減価償却の計算、青色申告特別控除——初めて経験する方は、ほぼ全員が「こんなに大変だとは」と言います。

1回申告を経験した後、「自分の投資がどんな税務上の扱いになっているか」を理解してから動くほうが、判断ミスが減ります。


判断基準①:融資の「与信枠」を確認する

2戸目購入の最大の壁は、追加融資が通るかどうかです。

サラリーマンの場合、年収の8〜10倍程度が融資限度の目安と言われています(金融機関によって異なります)。

年収借入上限目安
400万円3,200〜4,000万円
600万円4,800〜6,000万円
800万円6,400〜8,000万円

ただし、既存のローン残債も「与信枠の消費」として計算されます。

僕の場合、1戸目で借り入れた1,800万円のローン残債が与信枠から差し引かれ、追加で借りられる金額が実質的に圧縮されました。

これを知らずに「年収600万円だから4,800万円まで借りられる!」と考えると、現実と乖離します。

実際に金融機関に相談してみる

机上の計算より、金融機関に直接相談するのが一番確実です。

事前審査(事前相談)は無料でできる場合が多く、「現状でどのくらいの追加融資が可能か」を数字で教えてくれます。

僕は1戸目から約1年後に、取引のある地方銀行に相談しました。回答は「あと1,200〜1,500万円程度は検討できる」——これが2戸目の予算を決める基準になりました。


判断基準②:手元キャッシュが「最低300万円以上」あるか

通帳と現金

2戸目の物件を購入すると、初期費用が発生します。

費用項目目安
頭金(物件価格の10〜20%)150〜400万円
諸費用(仲介手数料・登記費用・ローン保証料等)物件価格の6〜8%
リフォーム・修繕費(中古の場合)0〜100万円
空室期間の補填資金3〜6か月分の返済額

これだけで、300〜600万円の手元資金が必要になります。

さらに重要なのは「1戸目の緊急修繕費」も残しておくこと。

給湯器の交換が20〜30万円、エアコン交換が10〜20万円——これらは突然発生します。2戸目購入で手元資金をすべて使い果たすと、1戸目にトラブルが起きたときに身動きが取れなくなります。

僕の判断基準は、2戸目の頭金・諸費用を払った後も、手元に200万円以上残ることでした。この条件をクリアするまで、2戸目の購入を意図的に待ちました。


判断基準③:「なぜ増やすのか」の目的が明確か

これは数字の問題ではなく、思考の問題です。

「増やしたいから増やす」「みんなが増やしているから」という理由で動くのは危険です。

僕が2戸目・3戸目を買うと決めた理由は、具体的でした。

  • 収入源の分散: 1戸だけだと、その1戸が空室になっただけで収入がゼロになる
  • 年収400万円台でできる出口戦略の幅が広がる: 1戸だけでは、まとまったキャッシュが必要なときに売るしかない
  • 将来の教育費の補填: 娘の大学入学(14年後)に向けて、不動産経営のキャッシュフローを積み上げたい

「不動産で億を目指す」でも「FIREを目指す」でもありません。

サラリーマンの本業を続けながら、堅実に資産を積み上げる——その具体的な目標があったから、判断にブレがありませんでした。


実際の購入タイミング:1戸目から何か月後?

参考として、僕自身のスケジュールを公開します。

時期出来事
2022年8月1戸目(都内ワンルーム)購入。自己資金270万円・借入1,800万円
2023年2月初めての確定申告完了。数字の全体像を把握
2023年6月金融機関に追加融資の相談。「1,200〜1,500万円なら可能」と確認
2023年10月2戸目(都内ワンルーム)購入。自己資金180万円・借入1,350万円
2024年9月3戸目(埼玉ワンルーム)購入。自己資金230万円・借入1,450万円

1戸目から2戸目まで、約14か月かかりました。

「早い」と思う方も「遅い」と思う方もいると思います。でも、この間に確定申告を経験し、資金も積み上げ、金融機関との関係も確認できた——振り返ると、このテンポが自分にとってちょうどよかったと感じています。


「2戸目は本当に必要か?」という問いも大切にする

最後に、あえて言います。

2戸目を買うことが、必ずしも「正解」ではありません。

1戸のキャッシュフローを大切に、まず収支の安定を確かめる時間も、立派な不動産経営です。

焦る必要はありません。

判断基準①②③をすべてクリアし、「なぜ今、なぜこの物件か」を自分の言葉で説明できるようになってから動いても、まったく遅くありません。

一歩ずつ、確実に積み上げていきましょう。


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